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7つの基本単位
私たちの生活には、あらゆるものが 単位 という基準をもとに存在しています。
単位がなければ、量や長さを正確に表現することもできません。
普段何気に使われている単位ですが、なんと基準となった単位はたったの7つです。
時間(秒)
長さ(メートル)
質量(キログラム)
物質量(モル)
電流(アンペア)
温度(ケルビン)
光度(カンデラ)
この7つの単位が選ばれた基準は、人間の五感で感じ取れる大きさの量です。
7つの基本単位で、他のさまざまな単位を定義づけることができます。
2019年に単位の定義が変更に
2019年5月20日の世界計量記念日に、7つの基本単位のうち、4つの定義が改定されました。
改定されたのは、質量 物質量 温度 電流 です。
今日はそのなかで、質量について調べてみました。
1㎏とはどのくらい?
この質問を聞かれて、まず身近なものが何㎏なのかを想像して考えます。水の重さや食べ物の重さ。身近なものの重さと相対的に比較して考えるか、スケールを使う方法で、重さを捉えることができます。
では、国際的な基準はどのように決められているのか、調べてみました。
質量の定義は以下のように定義づけられていました。
以下の写真は、日本国キログラム原器です。
産総研HPから引用 https://www.aist.go.jp/aist_j/aistinfo/bluebacks/no12/
直径、高さとも約39 mmの円柱形状で、白金90%、イリジウム10%の合金でできています。
1kgは国際キログラム原器という物体の質量を基準に考えられていました。
国際キログラム原器は人工物です。永久的に変化しないものではありません。
実際、空気中の不純物が原器にくっついて蓄積したりなどの原因から、わずかに国際原器そのものの質量が時代とともに変動していることもわかってきました。
そこで、なんと130年ぶりに新しい定義に改定されました。
新しい質量の定義は以下の通りです。
新たな定義は、量子力学などで基本となる物理定数「プランク定数」を基に定められます。
プランク定数は光が持つエネルギーを表わす式で使われる定数です。
光が持つエネルギーをE、光の振動数をν、プランク定数をhとすると、E=hνの式が成り立ちます。
その値は、66.62607015×10-34(-34乗)ジュール・秒(J・s)です。
国際キログラム原器のように、基準が変化する可能性がある定義から、普遍的なプランク定数という値をつかった定義に改定した というわけです。
プランク定数を調べていくと、光の概念を掘り下げていくことになります。
この光については、また改めてまとめることします。
光についての入り口として、こちらのサイトを参考にしました。とても分かりやすい説明です。
キャノン 「サイエンスラボ」より
https://global.canon/ja/technology/s_labo/light/001/11.html
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