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もうすぐ夏休みも終わり
夏休みも終盤。もうすぐで学校が始まりますね。
世間の親御さん、おつかれさまでした。
子供たちとの時間をいつもよりたくさん持てますが、大変だったことも多いと思います。
さて、わが家には小学生がいます。
小学校までの登下校は、徒歩。自分の足で毎日登下校をしています。
ランドセルを背負って登下校している姿は、成長を感じることができ嬉しい反面、心配事も多いですよね。
寄り道してないかなとか、学校間に合ったかなとか。
わが家では、そんな心配事を解消するアイテムとして、数か月前からあるAIの力を借りています。
見守りロボット GPS BoT
いわゆる近所の見守りロボットです。
この小さな端末が、よい仕事をしてくれます。
GPS BoT専用のアプリをスマホにダウンロードして、子供のランドセルに入れている端末を登録するだけ。
子供の位置情報をアプリがお知らせしてくれます。
出発や到着すると、プッシュ機能で知らせてくれるので、位置情報をじっと見ておく必要もありません。
この端末のAI機能とは、使用開始から1か月ほどで、子供たちの行動パターン(毎日の登下校のルートや毎週の習いごとなどの生活習慣)を学習して、その行動パターンから外れた場合にも、プッシュ機能でお知らせしてくれるのです。
キッズ携帯はちょっと…という場合など、このGPSBoTがおススメですよ。
測位方式を特許明細書で調べてみる
GPSBoTは子供たちの位置を把握するために、以下の3つの測位方式をとっています。
- GPS衛星の電波から位置を特定
- 周辺のwifiアクセスポイントの電波
- 携帯基地局の電波から位置を測定
特許庁のサイトで 測位 携帯基地局のキーワードで検索すると、数件ヒットしました。
【公開日】平成29年9月7日(2017.9.7)
【発明の名称】位置情報送信装置
【出願人】東芝
上記の特許では、無線通信網を使用して位置情報を送信することで、リアルタイムで携帯型の端末機器に送信できる仕組みですが、一方で端末の消費電力が問題となっているといった内容でした。
携帯基地局を介して位置情報サービスをおこなっている企業として、「NTTドコモ」の特許出願が多くでていました。
位置情報を測位するために、全地球測位システム(GPS: Global Positioning System)があります。GPS衛星からの電波が届かない屋内等ではGPSの測位不可エリアが発生してしまうため、携帯基地局を介したり、無線LANアクセスポイントから送信される電波を受信して、よりリアルタイムにかつ、精度の高い位置情報を提供しているなどの特許がいくつかありました。
また、特許を数件読んでいくと、ある共通キーワードが浮かび上がってきました。
B to CからB to B to Cへ
(LBS: Location Based Services)ロケーションベースドサービス
※LBSとは、携帯端末などの機器を通して利用者がいる位置を取得し、それに応じた情報を提供するの情報サービスのこと。(Wikipediaより)
ドコモに代表される携帯キャリアは、従来から携帯基地局やGPSを使った位置サービス情報を提供しています。
携帯を利用する個人に向けたサービスだったものが、数年前から位置情報を取得したい企業に向けてサービスを提供し始めています。
個人に向けたサービス(いわゆるB to C)から、ドコモ→企業→個人(B to B to C)にシフトしているわけです。
位置情報を取得したい企業に提供し、その企業があらゆるサービスを展開して消費者に提供していくビジネスモデルです。GPSBoTもこのモデルケースですね。
【0002】 各種の地理情報に、リアルタイムに位置情報とコンテンツ情報とを融合することが行われている。該地理情報は、防災、セキュリティ、交通等の様々な分野で、モバイル通信技 術を用いて利用される。該地理情報を利用することは、ロケーションベースドサービス(LBS: Location Based Services)と呼ばれる。LBSでは、ユーザの位置や環境に応じて適切なサービスとコンテンツが提供される。 【0003】 LBSの実現に必要な社会基盤と主要な技術課題には、高精度3次元空間データ、屋外・屋内を含む広範囲の空間で位置を取得することができるシームレス測位システム、通信システム、端末・表示技術などが含まれる。
LBSを切り口に特許を調べていくだけでも、面白そうです。
ペンディングリストに追加しておきます。
高齢化社会のニーズをとらえた特許
同じ「測位」「携帯基地局」「位置情報」などのキーワードで特許を検索していると、ちょっとユニークな特許を発見。
単身の高齢者の薬服用を手助けするために、携帯型の薬ケースに位置情報提供サービスが使われていました。
一見するとスマホケースのようですが、スマホに内蔵されたカメラによる撮像によって、ケース内の薬の有無を把握するというもの。
服用する側の高齢者に対しては、スマホケースのディスプレイに服用する薬の情報が表示されます。
また遠隔の介護者は、クラウドを介して服薬状況を把握することができます。
【公開日】平成26年6月30日(2014.6.30)
【発明の名称】収納ケース、収納ケース設計装置、物品管理システム、収納ケース設計方法、及び物品管理方法
【出願人】 【氏名又は名称】国立大学法人 筑波大学
サイズも価格も申し分なし
さて話はまたGPSBoTに戻ります。
BoTをおススメする理由はいろいろありますが、サイズと価格に特に注目です。
まずサイズ。5センチの正方形でサイズも小さく、重量はわずか46gなので、ランドセルのポケットに収納できます。
価格帯も明瞭。端末購入費用が4,800円かかりますが、あとは月額480円のみ。居場所確認を1日に何度しても、追加の料金はかかりません。
事務手数料、契約解除料も無料で、契約期間の縛りもないので、試してみたいと思った時にすぐに導入できます。
導入して数か月、安心を少額のお金で買っています。
使い勝手も良いので、おススメです。
わが子は、たぶんこのGPSBoTがランドセルに入っていることを知らないと思いますが…
こことさん
この記事すごく興味深かったです!
再来年から小学校ですので、記事で紹介されていたGPSきっと使います。
携帯はもたせたくない親にとってこのGPSはいいですね。
LBSも服薬確認もすごくおもしろいですね。
とても勉強になりました。
別記事のクロスセクションも興味深かったです。
Ayumiさん
コメントありがとうございます。
再来年だと、もっと精度の高い便利なものが出ていそうですね。
テクノロジーの進化に助けてもらえるありがたい時代です。
あたらしい技術やアイディアに触れるとワクワクしますね。