SEMICON JAPAN2019参加してきました

開催場所やアクセス

SEMICON JAPANに参加してきました。

会場は東京ビックサイトです。
こちらの会場では、年間で様々なイベントや展示会が行われています。
以下は今後の予定のほんの一例。

2019国際ロボット展
総合医療展2020
第4回AI・人工知能EXPO

1年先の予定はすでに決まっています。
今後、東京ビックサイト開催のイベントについて、事前に予定をブロックしておきたい時には下記のPDFが活用できます。

2019年10月から2020年9月までのイベント予定(東京ビックサイトのHPより引用)
イベントカレンダー(2019年10月1日発行)【PDF】

直近3か月のイベント予定です(2019年12月から2020年2月)
※こちらは、開催予定のイベントごとにURLが記載されているので便利です
イベントスケジュール(2019年11月25日発行)【PDF】

私のように遠方から参加する場合、羽田空港から直接会場入りすることになります。
羽田空港からのアクセスは、リムジンバスが便利でした。
乗り換え不要、所要時間は30-40分程度です。

ただし、当日空港から直接会場入りする人も多く、時間帯によっては満席もあるようです。

リムジンバスは、事前にインターネット上で予約ができるので、予約をお勧めします。

事前準備物

イベント参加自体が初めてでしたが、受講生ブログを事前に参考にさせてもらっていたので、助かりました。
あらためて、私が準備したもの、準備していて良かったものを列記しておきます。

・名刺(資料やカタログをもらう時、ブースで話をさせてもらう時、名刺をくださいと何度も言われました。資料を後日送付してもらう際にも、住所が明記してあるので、名刺を渡すだけでよいので、企業さん側にも負担がないと思います)

・クリップボード(ブースで話を聞きながらメモを取ったりする場合に役立ちました!A4サイズを二つ折りにできるので、バックの中でも場所をとりません。基本的に、ブースではパネルの前や展示物の前で立ったまま説明を受けることがほとんどです。すぐにメモをとれるクリップボードやメモ帳は必須だと思います。)


・ポストイット(同じ理由で大きめのポストイットも役立ちました!その場でもらう資料やカタログで説明を受けた箇所や、あとで見返して調べたい箇所にポストイットをつけて、その上に書き込みました。)

・マスク(感染症予防)

・とにかく歩きやすい靴とできればリュック(資料など帰りには荷物がたくさんになるので、両手はなるべく何も持っていない状態が良いと思います)

コンビニや飲食店は多数あり、カタログを入れる簡易バックも無料配布されていました。

出展ブースを回る

さて出展ブースではあらゆる場所を周りました。
実際に目にすることのない装置や部品を見ることができ、話を聞くことでどのような専門用語や表現を当業者の方が使っているのか大変参考になります。
分からない用語は、その場で聞いたものもありますが、当たり前に使われているような言葉は、メモしておいて、後で調べて、Evernoteに登録しておきました。

会場が南棟、西棟に分かれていて、各棟間を移動するにもけっこう歩きました。
(西ホールから南ホールは、少し離れていて館内を数分程度歩くことになります)

SEMICON2019会場イメージ図(SEMICONサイトより)

半導体の範囲は広く、半導体専門でなくとも今やっていることにつながる技術があります。

私は現在、化学と物理を終えただけで、専門分野の勉強はまだ追いついていない超初心者でしたが、それでも今までに取り組んだ接着関連、水のろ過、波などの知識でもブースで詳しく説明を受けることで、技術に触れることができました。

印象に残っているのは、

フォトレジスト塗布から露光、現像まで一連の工程を見れたこと。
塗布から現像までの工程については、テキストで学習していたもので、実際にその工程を映像とともに見ることができました。
小さなものであれば、この工程も10分程度で完了。

(金属積層3Dプリンター)
残念ながら、機器自体が動いている様子は見れませんでしたが、造形物を手に取って見ることができました。
金属パウダー(粉末)に照射して造形しますが、造形品は研磨することで、表面加工されたものは一般的な金属との違いが分からないほどでした。
既存品に接合することで直接造形することも可能でした。造形と加工を兼ね備えた装置でしたが、非常にコンパクトで、実物を見て驚きました。
この背景には、集光レンズの独自開発やレーザー技術が駆使されているそうです。
こちらは、資料をいただいたので、詳しい企業サイトを見て、もう少し深堀りしていきたい分野でした。

(静電植毛加工)
衣類などの基材にあらかじめ接着剤を塗布し、その上に帯電させた短繊維を置き、表面加工させた衣類の展示を見ました。
表面加工された部分を実際に触りましたが、ベロアのような手触りでした。
着るだけで心電図計測が可能なウェアとして開発されたものです。静電植毛加工により、皮膚と着衣の良好な接触を実現して、波形の安定した心電図を計測できるそうです。
静電植毛加工の技術自体は、繊維業界で以前から使われている加工法です。
半導体以外の分野から技術を取り入れて、新たな技術開発をしていく一例だと感じました。

(走査電子顕微鏡)
ナノメートルのレベルまで見ることのできる顕微鏡。実際に観察まででき、説明を聞きながら操作をさせてもらいました。
観察物を拡大したものは、異物などが容易に観察できそうなほど鮮明でした。
観察中の画面横には、成分元素の分析まで可能になっていて、かなり驚愕の顕微鏡でした。
半導体分野だけでなく、医学・生物学などの分野でも広く使われているので、いただいた詳細なカタログを活用して勉強素材としていきます。

(石英ガラス)
理化学用製品や各種ガラス製品に使われる石英ガラスのブースも訪れました。
特許明細書や岡野の化学でも理化学用製品はよく出てきており、ネット上の画像では見ていましたが、手に取ったのは初めてです。
展示されていたもののなかで、気になったのは石英製ラボチューブ。
ガラス管と継手の接続が抜けやすいと、真空状態が保てなかったり、ガス漏れの原因になります。
継手を強化するのではなく、石英ガラス自体に特殊加工を加えることで、抜けやすさをなくし、かつ取り外しも容易なチューブが展示されていました。
接続強度も高い状態を維持していました。
その他、フラットコイルなど、理化学用ガラス製品が数点展示されていました。

(液中レーザー微粒子計)
試料水中の微粒子を測定する装置。
私が見た装置は、あくまで測定のみを行うものでしたが、機器のサイズは浄水器程度の大きさでした。
レーザー光を照射して微粒子にあて、発生した散乱光を集光レンズで収束することで、0.2㎛レベルの不純物を検知できる装置でした。

技術の進歩の背景には課題がある

テクノロジーや技術革新の背景には、課題があり、その課題を解決するために技術は進歩してきました。
いくつかの出展ブースを見て、半導体製造においてキーワードとなっているのは、微細化と軽量化だと感じました。

場所をとらない機器が展示されているブースも多くあり、ウェアラブルデバイスの展示もいくつか見かけました。
ウェアラブルデバイスの説明を受けましたが、要介護の方や高年齢者の方が衣服や肌に身につけるものとして、より軽量化と微小化が求められていました。課題となっているのは、日本の人口減少と高年齢化です。高年齢化によって、医療分野への対策が求められます。

機器の小型化や自動化の背景には、人口減少があります。
人口がどんどん減っていくなかで、今と同じようなサービスを享受し、社会生活を送るためには、人間のやっている作業を担う自動化が必要になります。

開発した製品を量産化するために、製品の1ロットあたりの単価を落とさなければいけません。
そのために、コストを最大限に抑えた、大量に手に入れることができる材料(素材)が求められます。
かつ、その材料は環境に配慮したものでなくてはいけません。

各社の製品や技術の課題はこういった点で共通しているように思いました。

自動運転

自動運転に関するセミナーを聴講しました。
自動運転の技術レベルとは、自動運転を実現するためにキーワードとなる技術、カーシェアリングなど、セミナーで得た知識に情報をもう少し補充して、あらためてブログ記事にまとめます。

AIとクラウド

SEMICON参加で得た感想としては、半導体製造は常にソフトウェアとの連結は不可欠であり、当然AIやクラウドの知識が必要になることがわかります。

特に、AIとクラウドに関する知識は、これから特許翻訳を生業にしていく上で、避けては通れない分野だと確信しました。

分野は限定されることはなく、結局あらゆる分野につながっています。

 




2 件のコメント

  • こことさん

    こんにちは、Kaoです。
    セミコンお疲れ様でした。私もセミコンに参加したのですが、こことさんの記事で自分が回っていなかった部分を知ることができ、とても勉強になりました。ありがとうございます。
    AI・クラウドはどの企業も掲げている共通のキーワードでしたね。私も同じことを感じていました…

    半導体、なかなかハードルが高い分野ではありますが、これを機にお互い学習の幅を広げられるといいですね。
    ではではこれからも頑張っていきましょう!

    • Kaoさん、コメントありがとうございます!
      セミコン、想像以上に規模が大きくて驚きでした。イベントは事前の準備が全てだなと感じました。
      半導体は難しい分野ですけど、kaoさんがブログで書かれていたように、避けられない分野で、好き嫌いではなく、やっていくしかないですね。
      あらゆる分野につながっている、そんな分野ですね。

      改めてトライアル合格おめでとうございます。kaoさんの背中を見ながら、いつもいつもブログに励まされています。
      寒い日々が続きますが、体調に気をつけて、お互いに頑張りましょうね^_^

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